副議長の職権による議事録削除に対する抗議声明
2024年7月10日
中野区議会日本共産党議員団
中野区議会では、自民党・公明党が、6月13日の日本共産党の羽鳥だいすけ区議の本会議一般質問での発言について、「不穏当」「事実誤認」「秩序を乱す」などと主張し、取り消し(議事録からの削除)を求めていました。自民党・公明党が取り消しを求めている羽鳥だいすけ区議の発言は、「これまで、自民・公明政権によって、日本国憲法に反する数々の悪法が成立されてきましたが、今回の地方自治法改正案は、国と地方自治体の関係を根底から覆すものです。」の一文です。【詳細は、7月2日付 自民党・公明党による議員の発言権の侵害について(声明)】。
羽鳥だいすけ区議は、削除の求めに応じず、また、議長は、議員の発言の自由を尊重する立場から議長権限での削除はしない旨の判断をしていました。そうした中、7月2日の本会議において、職務代理である副議長から(議長は欠席)、「発言取消しの留保」が示され、結論は持ち越しとなっていました。
本日10日、臨時の議会運営協議会が開かれ、職務代理である副議長から(議長は欠席)、当該質問部分においては、副議長職権で、「日本国憲法に反する」という部分を削除する旨の報告がされました。理由は、当該部分が、「不穏当」「秩序を乱す」「品位が乱された」とのことです。
7月2日付声明で述べた通り、42人の中野区議会議員それぞれに考えや意思があり、意見や見解に相違があるのは当然です。そのため、特定の発言に対し、異議や抗議の声を上げることはあり得ることです。しかし、自民党・公明党の言動は、民主主義を支える根本原則の一つである「議員の発言の自由」を侵害する重大なものです。また、これは、当該議員の発言の自由を奪うだけでなく、将来にわたるすべての中野区議会議員の発言の自由を奪い、中野の民主主義が損なわれると考えます。断固抗議するとともに、議会の正常化を求めます。