はばたき通信第54号を発行しました
2024年第2回定例会の中身を報告する「はばたき通信」第54号を発行しました。
議事録削除問題や一般質問の中身、鷺宮西住宅周辺の新しい都市計画案のことなどを紹介しています。地域の皆さんのお宅にもお届けしていきます。郵送をご希望される方は、お問い合わせフォームからご連絡ください。
1.自民党・公明党が民主主義破壊の暴挙 副議長(公明党)が職権で議事録削除
先日閉会した第2回定例会において、自民党・公明党が羽鳥だいすけ区議の一般質問の中身の一部を議事録から削除するよう求め、副議長(公明党)が職権での削除を決定するという事態が発生しました。「議員の発言権」という民主主義を成り立たせる上で極めて重要な権利を侵害したことは許されません。党議員団は、7月17日に記者会見を行い、今回の事態に断固抗議するとともに、中野区議会の正常化を求め、多くの方と力を合わせていく決意を述べました。
議事録は本来、発言した中身がそのまま掲載されます。例外的に発言した本人が「発言の取り消し」を申し出た場合や、議員が「無礼の言葉」などを発した際に、議長が職権でその言葉を議事録から削除できる規定があるのみです。それは様々な立場の言論を保障することこそ、民主主義社会を作る土台だと認識されているからです。
しかし副議長は「日本国憲法に反する」という一節を「不穏当」「事実誤認」「秩序を乱す」という理由で議事録から削除しました。副議長の行動は、議会から言論の自由を奪う暴挙です。議員が議会で自由に発言できなくなれば、区民の声が区政に届かなくなります。議事録が書き換えられてしまえば、区民が議会の議論を正確に知ることもできなくなります。そんな区議会でいいのか、中野の民主主義の根本が問われています。
- 議事録削除問題のポイント
今回の議事録削除問題は多様な言論が保障されるべき議会において、特定の言論を一方的に削除したことにあります。問題点について以下6点にまとめました。ぜひご覧ください。
①議事録は本来、発言した本人が「発言の取り消し」を申し出ない限り削除されない
根拠法令:中野区議会会議規則第65条
②議長による職権での議事録削除の権限は限定的
根拠法令:地方自治法第129条・第132条
③「日本国憲法に反する」という発言は、中身こそ人によって意見の違いはあるが、職権での議事録削除の根拠となる「無礼の言葉」には当たらない。
④羽鳥は「発言の取り消し」を申し出ず、議長も「職権での削除はしない」と判断してきた。しかし、自民党・公明党はそのこと自体を「不服」とし、何度も判断を変えるように迫ってきた。
⑤議長が欠席している中で、副議長が「職権で発言を議事録から削除した」ことを報告した。
⑥以上の議論が、区民が傍聴できない「議会運営協議会」の場で行われた。
2.鷺宮西住宅周辺地区の建て替えを見すえた都市計画提案が出されました
東京都住宅供給公社(JKK)から中野区に対し、鷺宮西住宅の建て替えを見すえた都市計画提案が提出されました。車が通れる道路や歩行者通路を整備すること、広場や緑地を整備することなどが盛り込まれています。今年度中に道路の位置や幅、広場の位置や大きさを確定する都市計画決定を予定しています。ただし、建て替えの年度が決まっているわけではありません。
居住権を保障し、時代に合った計画策定を
現在の鷺宮西住宅には高齢や外国籍の方が多く住んでおり、公社がこうした方々が安心して住み続けられるよう対策をしっかり取るべきです。
また、敷地内にある約600本の高木はなるべく残し、緑に覆われた敷地とすること、歩行者が歩きやすく、住民が集いやすい空間を作ることなど、中野区が将来を見据え時代に合った計画を作るよう求めます。
3.本会議一般質問に立ちました
質問全文はこちら
- 西武新宿線連続立体交差について
Q.「西武新宿線(野方駅から井荻駅付近)連続立体交差の複線シールド工法検討に関する陳情」が、都議会環境・建設委員会において、全会一致で趣旨採択すべきものとされたことを踏まえ、都とどのような協議を進めていくのか。
A.都は、鉄道立体化の範囲や事業スキームが定まった段階で、構造形式の検討を実施するとしており、引き続き連続立体交差化の早期実現に向け取り組む。
Q.まちづくり検討会において、区が「鉄道が地下化と高架化とによってまちづくりの考え方は、大きく変わらない」と述べたのは、高架化が優位という結論を誘導するためでは。
A.駅前広場等の必要な機能の検討をする上で、説明したものであり、高架化を誘導していない。
- 区民の暮らし・生業への支援について
Q.熱中症対策として、区民の命を守るためにエアコン購入費助成制度を実施してはどうか。
A.他区の状況等を踏まえて検討していきたい。
Q.主任ケアマネジャーの人材確保や、介護従事者の賃上げに繋がる支援をしては。
A.国や都との役割分担も踏まえ、支援策を検討していく。
Q.障害者手帳交付申請における診断書発行費用が負担となる方もいる。補助の実施を検討してはどうか。
A.現時点では、助成することは考えていない。
4.全ての小中学生の学校給食費が無償に 私立学校等の保護者には現金支給で実施
中野区では、昨年度10月から、すべての小中学生を対象に実質的な学校給食無償化が始まりました。その後、制度の継続を求める陳情が2300筆の署名とともに提出され、全会一致で採択。区立学校在籍の児童・生徒に対しては、「給食費を徴収しない」方法での制度がスタートしました。
一方で、区立学校在籍の児童・生徒以外への支援のあり方については、これまでは「給食費相当額の区内共通商品券を支給」との方針でした。これに対して現金での支給による方法に改めるよう求めてきました。そして、今回の定例会で「給食費相当額の現金支給」によって実施する方針が示されました。11月頃に申請書が送付される予定です。
【相当額の支援内容】
小学生1人あたり62,000円
中学生1人あたり75,000円
5.補聴器購入費の助成がいよいよ、始まりました
中野区ホームページへのリンクはこちら
助成額:補聴器1台につき45,000円(上限)。両耳への装用が必要と耳鼻咽喉科医が認めた場合は90,000円(上限)
対象:以下の①〜④のすべてに該当する方
①65歳以上の高齢者
②中等度難聴(40dB以上70dB未満)と診断された方、または、耳鼻咽喉科医が補聴器の装用が必要と認めた方
③世帯の生計中心者の前年の合計所得金額が350万円未満の方
④障害者総合支援法に基づく補聴器購入費の支給を受けられない方
その他の要件:
①聴力検査を行う医療機関は、耳鼻咽喉科の医師であること(区内・区外は問わない)
②公益財団法人テクノエイド協会が認定する「認定補聴器技能者」が在籍する店舗で補聴器を購入すること(区内・区外は問わない)
③補聴器購入後、継続的に補聴器を使用するため、概ね4週間程度のアフターフォローを受けること
問い合わせ先:TEL 03-3228-5632(地域包括ケア推進課在宅サービス係・中野区役所3階3番窓口)
6.あなたの声をお寄せください ~区民アンケートにご協力を~
日本共産党議員団では、定期的に区民アンケートを行っており、現在、区内各戸にアンケート用紙をお届けしています。お寄せいただいた声は、議会質問や新年度予算に活かしていきます。ぜひ、ご協力をお願いします。
区民アンケートwebでの回答はこちらから
10代・20代向けアンケートのwebでの回答はこちらから
7.原水爆禁止2024年世界大会に参加しました
広島での世界大会に参加し、核兵器廃絶のために頑張る世界中の人の想いに触れ、改めて核兵器をなくさなければと想いを新たにしました。詳しくはホームページの報告ページをご覧ください。
原水爆禁止2024年世界大会に参加しました(2024年8月6日)
8.第2回定例会日誌
・6月13日/本会議 羽鳥区議が一般質問。詳細は3面に。
・6月14日/本会議 いさ区議が一般質問。DVなど困難を抱えた女性の支援について質問を行う。
・6月19日/子ども文教委員会 中高生年代向け施設について報告。これまでの若宮児童館に加え、区南部にも配置する方針を示す。
・6月24日/駅周・沿線特 鷺宮西住宅の建て替えをみすえ、公社から出された周辺地区の都市計画変更の提案が審議される。
・6月28日/本会議 議事録削除問題に端を発し、22時過ぎに会期延長が諮られる。
・7月2日/本会議 「こども誰でも通園制度」の制度拡充を求める意見書に対して、反対の討論を行う。意見書は党議員団以外の賛成で可決。